子どもの歯磨きデビューっていつ?歯磨きの仕方は?
「歯が生えてきたけど、歯磨きはいつから始めたらいいの?」「歯ブラシを嫌がって、なかなか磨かせてくれない…」
子どもの歯磨きは、毎日のことだからこそ、悩むことも多いですよね。
特に、歯磨きを嫌がって泣いてしまったり、仕上げ磨きがうまくできなかったりすると、「このままで大丈夫かな?」と心配になることもあるかもしれません。
子どもの歯磨きは、最初から上手くできなくても大丈夫です。
年齢に合わせて少しずつ慣れていくことや、親子で無理なく続けられる方法を見つけることが大切です。
この記事では、歯磨きを始めるタイミングや年齢別の仕上げ磨きのポイントをわかりやすくご紹介します。
(今回は0~5歳頃までのお子さんが対象の内容となっております😊)
- 目次 -
🔶子どもの歯磨きっていつから始める?
🔷仕上げ磨きのやり方は?年齢別に解説!
🔶歯磨きに関するよくある疑問
Q. 子どもの歯磨きっていつから始める?
A. 歯が生え始めるより前の、生後4か月頃から始めてOKです。
「歯がまだ生えていないのに、もう歯磨き?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
この時期は、歯をきれいに磨くことが目的ではありません。
お口の中に触れられることや、歯ブラシが入る感覚に少しずつ慣れていくことが大切です。
実際に歯が生えてきて、「そろそろ仕上げ磨きを始めよう!」と思ったときに、初めてお口に入る歯ブラシを「なんだか気持ち悪い!」と嫌がってしまうお子さんもいます。動いてしまうお子さんを頑張って磨いているうちに、歯ブラシが歯ぐきに当たって痛かったり、口を押さえられることが嫌になったりして、「歯磨き=嫌な時間」になってしまうこともあります。だからこそ、歯が生える前から、遊びの延長で少しずつ歯ブラシに触れる経験をしておくことがおすすめです。
最初は歯ブラシをお口に入れるだけでも十分。毎回きちんと磨こうと頑張らなくても大丈夫です。「歯ブラシがお口に入っても大丈夫」と少しずつ慣れていくことで、実際に歯が生えてからの仕上げ磨きもスムーズに始めやすくなります。
また、歯磨きに慣れることは、お口の発達にもつながります。赤ちゃんにとって、お口のまわりに触れられることは、単に「歯磨きの練習」だけではありません。
赤ちゃんは、生後1~2か月頃から指しゃぶりをしたり、生後3~4か月頃になると、おもちゃやシーツなどを口に入れたり、舐めたりするようになります。こうした「触る・舐める・吸う」といった経験は、お口への刺激を増やし、手と口を一緒に動かす力を育てるなど、口腔機能の発達にもつながります。
さらに、赤ちゃんのお口や唇は感覚を感じ取りやすい場所です。お口のまわりに優しく触れたり、歯ブラシなどに少しずつ触れたりすることで、さまざまな刺激を経験することができます。そのため、歯が生える前からお口に触れるスキンシップを取り入れておくことは、歯磨きへの準備になるだけでなく、お口の発達を支える大切な経験にもなります。
「歯磨きの練習をしなくちゃ!」と頑張りすぎなくても大丈夫です。抱っこしながらほっぺや口元に優しく触れてみたり、歯ブラシを手に持たせてみたり、お口に入れてみたり……。赤ちゃんの様子を見ながら、遊びやスキンシップの延長として、少しずつお口への刺激に慣れていきましょう。
歯磨きデビューは、「きれいに磨く」ことよりも、まずは歯ブラシやお口に触れられることに慣れることから始めてみましょう。歯磨きイヤイヤを防ぐための第一歩です。

Q. 仕上げ磨きのやり方は?年齢別に解説!
▶ 生後4か月頃~歯が生え始めるまで(🦷この時期のポイント:歯ブラシに慣れる)
この時期はまだ歯が生えていないため、歯をきれいに磨く必要はありません。まずは、歯ブラシがお口に入ることに少しずつ慣れていくことから始めてみましょう。いきなりお口の中に歯ブラシを入れるのではなく、まずはスキンシップから始めます。
① 手足→肩やお腹→おでこ・ほっぺた→お口のまわりの順に、やさしく触れてみましょう。
「スリスリ~」と声をかけながら触れてあげると、遊びのような感覚で取り入れやすくなります。お口のまわりまで触れられることに慣れてきたら、いよいよ歯ブラシの出番です。

② 歯ブラシで舌を「ちょんちょん」とやさしくタッチしてみましょう。
まずは舌の先を「ちょんちょんちょん」慣れてきたら、舌の右側、左側にも「ちょんちょんちょん」

「歯ブラシをお口に入れても大丈夫」という経験を、少しずつ増やしていきます。
赤ちゃんが歯ブラシを舐めたり、舌で押し返したり、手で握ったりすることもあります。「ちゃんとできていない」と思わなくても大丈夫です。この時期は、歯ブラシで上手に磨くことよりも、歯ブラシやお口に触れられることに慣れることが大切です。
まずは赤ちゃんの機嫌がよいときに、無理のない範囲で少しずつ取り入れてみましょう。慣れてきたら、朝起きてお着替えしたあとや、沐浴のあと、夜のおやすみ前など、取り入れやすいタイミングを決めて、毎日の習慣にしていくことから始めてみましょう。
▶ 歯生えた0歳児(🦷この時期のポイント:毎日の歯磨き習慣を身につける)
歯が生え始めたら、少しずつ「歯を磨く」習慣をつけていきましょう。
①「歯磨きするよ~♪」と、始まりの合図でつくる
「歯磨きするよ~♪」「お口きれいにしようね!」など、毎回同じような声かけをして、歯磨きの時間が始まることを知らせてあげましょう。
②仰向きに寝かせ、頭の方からお口をのぞき込む
赤ちゃんを仰向けにゴロンと寝かせ、頭の方からお口の中をのぞき込む姿勢で磨きます。なるべく同じ時間帯・同じ姿勢で歯磨きすることで、「この姿勢になったら歯磨きの時間」と少しずつ分かるようになり、習慣にしやすくなります。

③上唇のすじを指で守りながら、やさしく磨く
利き手と反対の手で、上唇をそっとめくります。上唇の裏側にあるすじ(上唇小帯)に歯ブラシが当たると痛みやすいため、指で優しくガードしながら磨きましょう。歯ブラシは力を入れすぎず、小さく動かして、優しく磨くのがポイントです。

「きれいになってきたね」「すっきりしたね」など、ポジティブな声かけをしながら、楽しい雰囲気で進めてみましょう。
④「終わったよ~♪」と、終わりの合図をつくる
磨き終わったら、「頑張ったね~!」「きれいになったね!」とたくさん褒めてあげましょう。最後にハグをしたり、笑顔で声をかけたりして、「歯磨きが終わった」という合図をつくるのもおすすめです。
このように毎日同じような流れで繰り返すことで、少しずつ歯磨きが生活の一部になっていきます。「歯磨きしなくちゃ!」と頑張りすぎるよりも、始まりと終わりの合図をつくり、親子で楽しい雰囲気をつくることを意識してみましょう。
▶ 1~2歳児(🦷この時期のポイント:毎日「自分でも磨く」習慣づくり)
1~2歳頃になると、自分で歯ブラシを持って、お口に入れて歯を磨く動作を少しずつ練習できるようになります。「自分でやりたい!」という気持ちが芽生える時期でもありますよね。この時期は、自分で磨く練習をしながら、最後は大人が仕上げ磨きをすることが大切です。
ただし、自分で歯ブラシを持つようになると、転倒などによる歯ブラシの事故にも注意が必要です。必ず大人がそばで見守り、安全に気をつけながら練習しましょう。
自分磨きの練習
① 家族で一緒に歯磨きタイム♪
いきなり歯ブラシを「はい、どうぞ!」と渡しても、歯ブラシを噛んでいるだけ……ということもよくあります。子どもは大人のまねっこが大好き。パパやママが歯を磨いている姿を見せることで、「やってみたい!」と見よう見まねで歯ブラシを動かすきっかけになります。毎食後に練習するのが難しい場合は、まずは夜だけなど、無理なく続けられる時間をつくってみましょう。「歯磨きしようか♪」と声をかけて、まずはお口に入れて歯磨きしてる風からスタート!

仕上げ磨き
② 仰向けに寝てもらい、頭の方からお口をのぞき込む
自分磨きが終わったら、仕上げ磨きに移ります。0歳の頃と同じように、仰向けに寝てもらい、頭の方からお口の中をのぞき込む姿勢で磨きましょう。この姿勢なら、お口の中がよく見えるので、磨き残しも確認しやすくなります。
③ 上唇のすじを守りながら、奥歯までしっかり磨く
前歯を磨くときは、上唇の裏側にあるすじ(上唇小帯)に歯ブラシが当たらないよう、指でやさしくガードします。前歯の表側・裏側を、歯ブラシを小さく動かしながら磨きましょう。奥歯が生えてきたら、ほっぺたを指でやさしく広げながら、ほっぺた側・噛む面・舌側に分けて磨くと、磨き残しを防ぎやすくなります。特に奥歯の舌側は狭く、歯ブラシが入りにくい場所です。「せーの、あーーー!」と声をかけて、大きくお口を開けてもらうと、奥まで見えやすくなりますよ。

自分磨きのあとは、「きれいに磨けたかな~?」とチェックするような感覚で、仕上げ磨きをしてあげましょう。「自分でやってみたい!」という気持ちは大切にしながら、最後は大人が仕上げる。この時期は、自分磨きと仕上げ磨きをセットにして、少しずつ歯磨きの習慣を身につけていきましょう。
▶ 3~5歳児(🦷この時期のポイント:自分で磨く力を育てながら、仕上げ磨きも続ける)
3歳頃になると、自分で歯ブラシを持って、少しずつ上手に歯を磨けるようになってきます。「自分でできる!」という気持ちも大切にしながら、まずは自分で磨いてみてもらいましょう。ただし、まだまだ磨き残しが多い時期です。特に奥歯や歯の内側など、歯ブラシが届きにくい場所は、大人の仕上げ磨きが欠かせません。「自分で磨く → 大人が仕上げる」を習慣にして、少しずつ自分で磨く力を育てていきましょう。
自分磨き
まずは子ども自身に歯ブラシを持って、できるところまで磨いてもらいます。「奥歯まで磨けたかな?」「前の歯もきれいになったかな?」など、一緒に確認しながら磨くのもおすすめです。大人が全部磨いてしまうのではなく、「自分でやってみる」時間をつくることを意識しましょう。
また、ぶくぶくうがいの練習も少しずつ取り入れてみましょう。お風呂場などで、お口に少量の水を入れて「ぶくぶく、ペー!」と大人がやって見せるところから始めてみてください。
仕上げ磨きのポイント
① 上の奥歯は「頭を少し上にずらす」のがポイント
上の奥歯は、普通に仰向けに寝てもらった姿勢では見えにくく、磨き残しが起こりやすい場所です。仕上げ磨きをするときは、子どもの頭を大人の足の上に少しずり上げるようにして、お顔をできるだけ上向きにしてみましょう。お口の中が見えやすくなり、上の奥歯まで確認しながら磨きやすくなります。

② 下の奥歯の舌側は「大きなお口」で
下の奥歯の舌側も、磨き残しが多くなりやすい場所です。ここを磨くときは、「あーーー!」と、お子さんにできるだけ大きくお口を開けてもらうのがポイント。大きくお口を開けると舌が後ろに下がりやすくなるため、奥歯の舌側が見えやすくなります。「せーの、あーーー!」と声をかけながら、奥歯の舌側までしっかり確認して磨きましょう。
自分で磨くことを大切にしながら、最後は大人がチェックして仕上げる。この習慣を続けながら、少しずつ「自分で磨ける力」を育てていきましょう。
❓歯磨きに関するよくある疑問❓
Q. 仕上げ磨きは何歳まで必要?
A. 目安として10歳頃までは、仕上げ磨きを続けましょう!
「小学生になったら、自分で歯磨きをするように」と考えるご家庭も多いかもしれません。しかし、小学校低学年頃は、歯ブラシをお口のすみずみまで当て、磨き残しなく順番に磨くことはまだ難しい時期です。また、この頃は乳歯から永久歯への生え変わりが始まり、歯の大きさや高さがバラバラになったり、奥に新しい永久歯が生えてきたりと、お口の中の環境も大きく変化します。そのため、自分で磨く習慣を大切にしながら、10歳頃までは保護者の方が仕上げ磨きをしてあげることをおすすめします。「もう一人で磨けるかな?」と思っても、まずはお口の中をチェックして、磨き残しがないか確認してあげましょう。
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Q.どんな歯ブラシを使ったらいいの?
【本人用】↓↓ それぞれ1か月ごとに交換しましょう◎
0歳児:柄が丸くて持ちやすいものがおすすめ/ナイロン毛のもの


1歳児~2歳児:のどつき防止にストッパーのついたものが安全/ナイロン毛のもの


3歳児~5歳児:子ども用の小さな歯ブラシ/ナイロン毛のもの


【仕上げ用】↓↓ 毛が開いたら交換しましょう◎
柄が長い/毛の部分がコンパクトなもの/ナイロン毛/


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Q. 子どもにフロスは必要?
A. 必要です!歯の隙間が詰まっている子は1歳半~2歳頃からフロス練習を始めましょう。
歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れを十分に落とすことができません。特に乳歯では、上の前歯の間や、奥歯と奥歯の間にむし歯ができやすいため、フロスを使って歯ブラシの届かない部分もしっかりケアすることが大切です。子ども用の小さなフロスも市販されています。最初は嫌がることもあるかもしれませんが、歯ブラシと同じように少しずつ慣れていくことが大切です。
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Q. 赤ちゃんに歯磨き粉は使う?
A. 歯が生え始めたら、フッ化物配合歯磨剤を使い始めてOKです!
「うがいができないのに歯磨き粉を使って大丈夫?」と思われる方もいるかもしれません。
現在の推奨では、歯が生えてから2歳までは、900〜1000ppmFのフッ化物配合歯磨剤を米粒程度(1〜2mm程度)使用することがすすめられています。フッ化物配合濃度は商品の成分表に書かれています◎
うがいができない場合は、歯磨き後に歯磨剤を軽く吐き出させたり、ティッシュなどで歯磨剤を軽く拭き取ったりしてもよいとされています。フッ化物配合歯磨剤は、むし歯予防に役立つ大切なアイテムです。年齢に合った濃度・量を守って、毎日の歯磨きに上手に取り入れていきましょう。

参考:日本口腔衛生学会・日本小児歯科学会・日本歯科保存学会・日本老年歯科医学会「う蝕予防のためのフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法(2023年版)」、厚生労働省 e-ヘルスネット
まとめ
子どもの歯磨きは、最初から上手にできなくても大丈夫です。
「きれいに磨かなきゃ」と頑張りすぎるよりも、まずは毎日の生活の中に歯磨きを取り入れて、「歯磨きは毎日するもの」という習慣を家族みんなで少しずつ作っていきましょう。
子どもは大人のまねっこが大好き。パパやママが一緒に歯磨きをする姿を見せることも、歯磨き習慣を身につけるきっかけになります。
歯科医院では、むし歯のチェックだけでなく、お子さんのお口の発達やむし歯予防、ご家族の生活スタイルに合わせたケア方法についても一緒に考えています。0歳のうちから歯科医院に足を運ぶことは、お口の健康を守るだけでなく、「歯医者さんは怖い場所」になる前に、少しずつ歯科医院に慣れていくきっかけにもなります。
とはいえ……
「今日はどうしてもご機嫌が悪い!」
「イヤイヤ期に突入して、もう歯磨きどころじゃない……」
「兄弟でも嫌がり方が全然違う!」
など、毎日思い通りにいかないのが子育てですよね。そんなときも、諦めなくて大丈夫です。
次回は、歯磨きを嫌がる「イヤイヤ期」のお子さんへの具体的な対策や、楽しく歯磨きを続けるための工夫をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

